株式会社日潤は、二硫化タングステン(WS2)の利用商品として「自己潤滑性高機能耐熱摺動複合材料Jの開発に成功しました。同社の発表資料を次の通り転載します。
【二硫化タングステン(WS2)自己潤滑性高機能耐熱摺動複合材料のご紹介】
近年、極限環境(高温、高圧、真空、低温など)の分野が大きく成長し、かつ環境保全や労働人口減少によるメンテナンス作業の合理化要請も顕在化しています。これらの市場ニーズに応えるため、油やグリースを代替し極限環境の問題解決に貢献できる自己潤滑性耐熱複合材料を開発致しました。WS2は、固体潤滑剤の中で最も優れた摩擦・摩耗特性を有しています。(詳細情報に関しては、同社ホームページをご参照下さい。)当該商品は、使用環境の耐熱限界温度(大気中)によって次の4種類があります。
1) WS2ブロック(100℃まで)-圧縮強度:100MPa (常温)
2) Materia-I (200℃まで) -圧縮強度:125MPa (常温)
3) Materia-II (300℃まで) -圧縮強度:67MPa (300℃-30h)
4) Materia-III (400℃まで) -圧縮強度:84MPa (400℃-30h)
注1:1)および2)は、WS2と機械的特性を重視した特殊パインダーの成形体です。
注2:3)および4)は、WS2とカーボンの高圧高温(還元雰囲気)条件下での焼成体です。
注3: すべり軸受用摺動部材、潤滑性敷板、各種スペーサ一等への適用を目標としています。
注4: WS2は不活性、無機、無毒、非腐蝕性です。
株式会社日潤は、日本潤滑剤株式会社(創業:1970年)を事業承継し2017年に誕生しました。